人としての苦悩の先にこそ、事物を理解する力が生まれる

本来、何かを学ぶということは、その学ぶ対象に沈潜することだと思いますが、教育や医療のように、そのことが自分だけの問題ではなく他者と係わることだとすれば、それは、より真摯に受け止められなければならないと思います。

多くの著名なホメオパスに触れることはもちろん大切ですが、忘れてはならないのは、ハーネマンという人がホメオパシーという医学に如何に取り組み、そこからどのような人間認識や宇宙観を持つに至ったかを理解することではないでしょうか。その努力なしに、本来のホメオパシーに触れることはできないのではないかと思います。その中心へと向かうには様々な道があると思いますが、私はハーネマンアカデミーでの4年間は、自分の人生で有意義な時間だったと感じています。

私にとって、ホメオパシーを学ぶことは色々な意味での学びへと導かれました。何をどこで学ぶにしても、学び手の側の問いの立て方が問題になります。そして答えは、その問いに値するものしかありません。これから何かに出会おうとする人達には、どうぞ簡単に理解できないからといって諦めないで欲しいと思います。人としての苦悩の先にこそ事物を理解する力が生まれるのだと知っていて欲しい。そして私は、これから果てることのない問いを問い続けることになるのですが、この道を共に歩んでくれる人が一人でも多くいることを希望しています。

自分の魂の深みの分だけしか他者を理解することはできない。誰かを癒せるなどとは言えない、私は私の目の前の存在に畏敬の念を持ち、その存在と出会えたことに心から感謝できたとき、自ずと私がしなければならないことが見えてくるのだろうと今考えています。