ハーネマンアカデミーに入学後、渡英。現在はイギリスでホメオパスとして活動しています

大手証券会社で株式マーケターそして株式トレーダーとして活躍するなか、ホメオパシーに出会い、ハーネマンアカデミー日本校で1年勉強してから一念発起してイギリスへ渡った望月さん。ハーネマンアカデミー旧英国校で学んだ後、旧英国校の休校に伴い、姉妹校の英国スクール・オブ・ホメオパシー(※)に編入して勉強した後、現在はロンドンを中心にホメオパスとして活動しています。

(※)スクール・オブ・ホメオパシー:国際的にも第一級の学校として定評のあるホメオパシースクール。創立者で学長のミッシャ・ノーランド先生はハーネマンアカデミー顧問。毎年秋に行っている国際セミナーの講師を3回務められ、その度に大きな感動をよびました。また2006年度・2007年度にはハーネマンアカデミーの生徒のためのサマースクールを開催していただくなど、ハーネマンアカデミーとは6年前から姉妹校の関係にあります。

一番学んだのは、自分自身との対話

ハーネマンアカデミー日本校と旧英国校、スクール・オブ・ホメオパシーで勉強してきて、一番やったなーって思うのは、自分自身との対話。自分を観て自分を磨いてゆくセルフデベロップメント、本当にこれに尽きると思います。

まず、ハーネマンアカデミーでは永松先生に教わったことは計り知れません。今の私の土台を作っていて、その土台なしには、私は今の考えには到達しなかっただろうって思います。英国校でももちろん永松先生の授業があったのですが、日本に一時帰国した時にも永松先生の授業をよく聴講させていただいていました。ハーネマンアカデミーに入学したときには、自分で自分に制限や枠を設けていることには、まったく気づいていませんでした。自分が事実だと思っていたことは、全て自分の世界観のなかでつくられていて、自分を制限し枠組みを勝手に造っていて、それが自分のあらゆることを支配しているということに気づくこと、そしてその制限や枠をいかに外していくのかということを、永松先生から一番学んだと思います。これは、患者さんからお話を聞いた時に、いかに自分の勝手な思いこみから自由になり、患者さんに近づいていけるか、ということです。それなしには患者さんをありのまま見ることは出来ません。

ホメオパシーを勉強した期間中、自分との対話をいろんな形でやりました。ハーネマンアカデミーでは授業の中での永松先生との対話や講義を通じて。また患者さんのケースを取り始めてから、スーパーバイザーとのセッションのなかでも沢山やりましたし、プルービングの体験もまさに自分との対話でした。自分の体の声に耳を澄ませなきゃいけない。でも、それによって見えてきたことがたくさんありました。スクール・オブ・ホメオパシーの4年生では自分を観ていくエッセイをいろんな形で書き上げるなど、本当に鍛えられました。

もちろん、いわゆるホメオパシーの勉強もたくさんしました。レメディーについては特にやりました。英国の友達に「スクール・オブ・ホメオパシーを卒業した」って言ったら、「すごくシリアスなホメオパスなんだね」って言われたって(笑) ハーネマンアカデミーと同じように、真剣にやるって思わないとあの学校には行けない、そういう評判があるみたいですね。

ホメオパシーに出会って、人生の本流に戻った

私は大学時代に、ユングや河合隼雄先生などをベースとする象徴心理学や集合無意識、宗教心理学を学んで、そして証券会社に入ってマーケットの仕事などをしたんです。10年以上勤めてから、ハーネマンアカデミーを卒業した治療家にレメディーを処方されたのがきっかけで、ホメオパシーに出会いました。

レメディーを処方された時に、当時からしたら変わった質問をされて、「雷恐いですか」とか(笑) 「なんじゃこりゃ?」って思いながらも、「私が探していたのはこれだ」って、その時に思ったんです。なにか直感が、自分に語りかけてきた。大学を卒業してから全く違う金融の畑に行って、そこから学んだことは沢山ありましたし、今もなお、その体験なしにホメオパシーとの出会いはなかったと思うのですが、その時の感覚は、私の人生の本流に戻ったと。本当に探していたものが見つかったと感じました。

自分の声を聞いた時に扉は開くという思いが、自分の経験としてあります。だから、何かに惹かれて縁を感じたときには、あまり考えずについていくことをお薦めするかな。私はそれでイギリスまで来ちゃった(笑) これからは、日本とイギリスを拠点にして、ホメオパスとして活動できたらなって思っています。

協会認定のホメオパスに  チューターも始めています!

去年の夏にスクール・オブ・ホメオパシーを卒業して、今は学生からプロへの移行期間にいます。イギリスにはホメオパシー協会がいくつかありますが、私はソサエティ・オブ・ホメオパスに入って、協会認定のホメオパスになりました。

イギリスでホメオパシーを学んだ人には協会に入る人と入らない人がいますが、最終的には認定資格やタイトルは関係ないと思っています。資格があるから良いホメオパスとは限らないし、資格がなくても良いホメオパスはたくさんいる。ただ、患者さんの立場を考えたとき、患者さんが安心してホメオパスを選ぶ時の、ひとつの目安にはなるのかなって思います。ソサエティ・オブ・ホメオパスからホメオパスの認定を受けるのは、簡単なプロセスではなくて、きちんと勉強して初めて認定されるので。

また、イギリスには、専門職の人が卒業後も訓練を続けるように義務づけているCPD(Continuing Professional Development)というシステムがあります。協会でもCPDを義務づけていて、私もそのプロセスを踏んでいるところです。そのため今も勉強会に参加したり、スーパーバイザーに継続的に会いながら、自分の土台をより揺らぎ無いものにする勉強を続けています。

ハーネマンアカデミーでも、永松先生やディビット・マンディ先生のポストグラジュエートコースがありますね。4年間学んだから一人前というわけではなく、そこからどのように訓練を受け続けるか、ということがとても大切だと思います。

一緒に勉強した友達のほとんどは、いろんな場所で、たとえばクリニックを借りたりとか、ファーマシーに勤めたりしてホメオパシーを実践しています。私は、学生の頃から会って頂いている患者さんや、紹介や口コミでいらしてくださる患者さんと個別にお会いしています。

また、イギリスでホメオパシーを勉強している日本人の方に、一対一のテュートリアルもしています。英語で一生懸命インプットしてきたことを、日本語でアウトプットするのはすごく新鮮で、しかも私にとっても勉強になるので本当に楽しい。やっぱり英語で勉強するのは大変なんですが、私はラッキーなことに、最初はハーネマンアカデミーで、日本語で、それからスクール・オブ・ホメオパシーで、英語で勉強できた。最初の土台を日本語で確立できたのはすごく大きかったんです。土台があったから、ネイティブみたいに英語を理解できなくても、土台とつなげながら理解していけた。そういう橋渡し役を、これからできたらなって。勉強会やテュートリアルは、これから広げていきたいなって思います。

ホメオパスは、翻訳者である

最近思っているのは、「ホメオパスは翻訳者である」ということです。米原万里さんというロシア語の通訳の方がいらしたんですが、その方がエッセイで、「通訳者は、オリジナルの話し手が伝えたいニュアンスを限りなく汲み取って表現する人。そのためにいかにボキャブラリーや色々な能力が必要か」ということを、おもしろおかしく書かれていて。それを読んだときに、ホメオパスと同じだなって思いました。

ホメオパスは、患者さんの物語を、レメディーの物語に翻訳する人だと思っています。ホメオパスが自分のカラーを出して患者さんを読み取るのではなくて、患者さんをありのまま100%に近いくらいどれだけ読み取れるのか。そしてそれをレメディーの言葉にどう翻訳するのか。それはホメオパスの力量にかかっていると思うんです。そういう意味で、ホメオパスは翻訳者だと。

もちろん、「ホメオパスはヒーラーである」というのは、疑問の余地のない大前提。患者さんと共にいて、その存在自体が癒しの力になる。そういうホメオパスでありたいなって思います。まだまだですけどね(笑)、目指す姿です。

望月さんのホームページはこちら
http://www.homeopathymokuren.com/