学長ブログ

風林火山

2024-09-17

「風林火山」、この言葉は非常に有名ですね。

高名な「孫氏の兵法」の中にありますが、その序文は「兵は詭道なり」という言葉で始まり、
兵法という「好戦的イメージ」と違い、

「可能であるなら外交によって戦争を回避すべき」という教えを説きます。

「風林火山」の出典は『孫子の兵法・軍争篇』の一節で、

風林火山の後にも続きがあり、全文は以下です。

 

「故其疾如風、其徐如林、侵掠如火、不動如山、難知如陰、動如雷霆[1]、掠郷分衆、廓地分利、懸權而動。

 

其疾如風: 其のきこと風のごとく、
其徐如林: 其のしずかなること林の如く、
侵掠如火: 侵掠しんりゃくすること火の如く、
不動如山: 動かざること山の如し、
難知如陰: 知り難きことかげの如く、
動如雷霆: 動くこと雷霆らいていの如し、
掠郷分衆: 郷をかすめて衆を分かち、
廓地分利: 地をひろめて利を分かち、
懸權而動: 権を懸けて而して動く。

いざ戦争となった場合の動きを示すための言葉であり、
動くべき時には風のように迅速に、
動くべきでない平常時には林のように静観し、
いざ行動を起こすときには烈火の如く侵攻し、
守るべき時には山のようにどっしりと構える

状況に応じて柔軟に対応するように
との戒めです。

つまり、同じ人が、時には速く、時には静まり、時には烈火の如く、時には山のように動かない。

 

 

 

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