「仏さまのようになる」、という言葉が聞きずらい人もいらっしゃると思います。
なんだか宗教チックで嫌だ、と。

そうですよね。
実は私もです。
「神がかった表現」はとても苦手です。

私は元々人間が好きで、人間が成すあらゆることに関心があり、
どのような世俗的なこと、一般的に「汚い」と言われることにもとても関心があります。
また一方どのような超越的なこと、深いこと、宗教的なことにも深く関心があります。

私はどのような宗教的団体にも属したことはありませんし、
この先も無いと思います。
少なくとも表現としては、できるだけ人間的な表現をしたいと思っています。

と言いながらなのですが、私はある種の「個人的経験」「宗教的経験」をしたことがあります。
私の人生の中で最大の出来事、と言っても過言ではありません。

もちろん「宗教団体」とは何の関係もありません。
私の中で個人的に起こったことです。
２１歳の時でした。
自分を根本的に変える、一からやり直す、全てを再構成する、生まれ変わる。
約半年間ほど、毎日２４時間そのことばかりやっていた時期がありました。

私は本当にどうしようもない、おぞましい人間だったからです。
生きていくには、そのどん底から抜け出す以外、何の「選択肢」もありませんでした。
自殺という選択肢もありませんでした。
自分を変えて生まれ変わる、という選択肢しかなかったのです。

私は「最終的」には人間を信じていますが、
信じられるようになったのは、その「個人的経験」からきていると思います。